Daylight Saving Timeっちゅうもん
サマータイムって言葉で知られてるけど、アメリカに来てみるまでは実際どんなものかわからなかった。サマータイムがあるからといって、ウインタータイムという言葉があるわけではないことも知った。そして、アメリカではサマータイムというよりは、デイライトセービングタイム(DST)と言い表される。
日本とアメリカの時差は14時間。しかしながら、夏の間(サマータイム(以後DST)実施中)の時差は13時間である。DSTは、日が長い夏の日照時間を、1時間ずらすことによって、有効に活用しよう、エネルギーを節約しようという目的があるのだとか。日本でも戦後、導入したことがあるんだってよ。すぐにやめたみたいだけど。
そのDSTは今年3月8日に始まり、11月何日かに終わる。
3月はスプリングspring aheadだから前へ(1時間早くなる)、11月はフォールfall backだから後ろへ(1時間遅くなる)、時間がすれるのよ、とESLの先生が教えてくれた。
DSTの切り替え時は、土曜深夜というか、日曜になったばかりの深夜。何日も前からテレビのニュースでDSTまであと何日!みたいなことを言い、前日土曜日は、「お休み前にすべての時計を1時間進めて(または戻して)寝ましょう!」と教えてくれる。オットの会社からは、「DSTです。時計を確認しましょう」と音声メッセージの電話がかかってくる。用意周到である。
実際に起きて、この時間が本当に変わるのかテレビやネットでチェックしよう!と思いつつ、毎回まんまと寝てしまうのでその現場を押さえたことはない。
実際どうなのか。
いまいちな制度だと思う。
特に3月はね。
時間が変わりたての3月のがっかり感ったら。朝起きるのがつらい。真っ暗なので夜中に起きてる感が半端ない。たったの1時間といえども、体はちゃんと時間を知っているのか、午後になると疲れが出てくる。
子供たちもしかり。朝学校に向かう時間帯(朝7時)にようやく外が明るい季節になってきたね、と思っていたのに、1時間ずれることにより、また真っ暗な中出かけるのだ。「夜やん!」と文句を言いながら出ていく。
夕方も1時間分余計に明るいので、外の暗さで時間を判断しにくく、ご飯の支度が遅くなりがち。夏場になると夜の9時ごろまで明るいので、うっかりすると「やばい!もう9時なのにご飯の準備してない!」となり、そこからご飯を作り、食べ、お風呂…とやってる間にすぐ10時11時になってしまう。実に危険だ。
逆に、いつものように6時半に晩ご飯を食べようものなら、なんだか周りの雰囲気が普通に「昼間」すぎて、おやつの時間にしっかり晩ご飯を食べてるみたいな気持ちになるし。
もっと柔軟に生活リズムを変えてみればいいのかもしれない。
実際、夏場の7、8時の外出は快適である。日差しが和らぎ、暑さもピークを過ぎ、現地の人はその時間帯に散歩やらテニスなどしている。くそあっつい昼日中、貸し切り状態の公園で汗だくで遊んでいるのは日本人(うちの子)くらいである。
こんなDSTだが、実施していない州もある。アリゾナ州だ。あとは、アメリカ領の島や国。島やら国はともかく、アリゾナ州は普通に北米大陸にある州。州をまたいで仕事をしている人は毎度時間の調整が大変だなと思うわけである。
生まれてこの方ずっとこの国で生きてる人は、当たり前で気が付かないかもしれないけど、私は外国人なので、DSTはちょっと変わった風習に思える。
ユタ州では現在DSTの時間でずっと時間を固定しようという法案が上がっているとか。
やっぱり、アメリカ国内でもめんどくさいなって思ってるんだろうね。
もたもたしてるうちにDSTから1週間過ぎてしまった。今年はコロナのおかげで休校となり、朝辛いのも1週間だけで春休みに突入しちゃった。何とも複雑な気分。