GO WEST

4年の海外生活を経て夏に帰国。毎日のこと、気ままな雑記 

アメリカで野球少年 レク編

まず初めに。
これはあくまでも、我が家の場合のコメントである。よって、全ての野球少年、野球事情に当てはまるわけではない。

息子は日本のスポ少で野球をしていた。
球拾い、応援、ボールボーイを経て、5年生になり、ようやくポジションをもらって試合に出させてもらえる頃、渡米となった。
渡米後、友達の紹介で市のトラベルチームに申し込んだが、トライアウト終了後で空きがないと言われ、
まぁ仕方ないかとレクリエーション野球というものに参加した。

レクリエーション野球。以下、レク野球とする。
野球したいけど、遠征とかそういうのまで求めていない。
自分のメインのスポーツがオフシーズンの時に参加している。
いろんなスポーツをお試しして自分に合うのを探している。などなど、参加する理由はたくさんあるようだ。
でもたくさんの子が野球を経験できる良いプログラムだと思う。
そして1チームが10人前後なので毎回試合に出られる。
部員が30人も40人もいたスポ少とは違う。

息子が入った5年生のレク野球。
その頃は英語も不確かな息子。母と一緒に期待と不安の面持ちで練習に参加。
コーチはなんだか元気なアメリカーンなおっちゃんで、あっちで皆とキャッチボールから始めるよ、と息子を連れて行った。
コーチ、いつもジーンズだから。

その時、観客席に座っていたママさんに挨拶すると、
「へー、日本から来たの!始めて参加するのね?うちの息子はバスケがメインなんだけど、このシーズンには野球をしてるの。
このレク野球に毎年参加するの、もう4年目よ。あなたの子は野球歴3年?うちの方が長いわね(どやな感じ)」
ふーん、なるほど。ではお手並み拝見…。

びっくりだった。
まず、キャッチボールが成り立たない。皆5年生なので力はあるが加減できないらしく、常にボールがはるか頭上を行き来する。
ピッチャーはストライクが投げられないので、息子は打てない。大概フォアボールで進塁。
他の子はとにかく振るのでたまにヒットになる。または空振り三振。
対戦相手も同じようなレベルなので、コツンと打てば多分3塁くらいまで行けちゃうかも。
スポ少仕込の息子はさぞや戸惑っただろう、と思いきや、「皆上手じゃないけど、でも野球面白いよ」とのこと。
良かった。
コーチが何を言ってるか全部は分からなくても、野球のことはわかるので、
今何の練習をやっているのか、どういうところを注意されたのか、というのは理解できたようだ。

コーチたちは、子供たちのフォームを直したりしない。
何をやっても「いいぞ、その調子!」と褒めてくれる。
どんなフォームだろうがいいプレイをすればいい。
複雑なプレイの練習はしない。

練習もそこそこに試合がどんどん組まれていく。週2くらいのペースかな。
同じ市のレク野球のチームがいくつかあるので、その中で対戦するわけだ。
このプログラムには他の小学校に通う子も来ているし、同じ学校の子もいる。
対戦相手に同じ学校の友達がいたりするのもたまに楽しい。
今まで話したことはなくても一緒にプレイすることで、その後学校でなんとなく目が合う、ようっと声かけあう、という友達もできた。
レク野球仲間伝手でトラベルで野球をやっている子とも話をするようになる。
野球仲間が増えていく。情報も息子が仕入れてくるようになる。winーwinじゃないすか。

数か月という短いシーズンだけど、シーズンの終わりごろには、さすがにまともなキャッチボールになってたので安心した。
息子も私も、慣れない環境でのとっかかりにはちょうど良かったかもしれない。
その後トライアウトに受かり、次年度はトラベルチームでプレイすることになった息子。
その報告をコーチにすると、とても喜んでくれた。

アメリカでも野球を続けたいとちょっとでも思っているお子さんがたら、ぜひともチャレンジしてほしい。
レクでもトラベルでも。
日本で野球してきた子はフォームがきれい。よって、それなりに上手い。タフである。礼儀正しい。道具の扱いが丁寧。
とっても偏見かもしれないけど、私の中では、このような結論。