ユッカルートを食す
アメリカのスーパーで、見慣れない食材を見るのが好きである。
基本的に眺めて、ふうん、で終わることが多いけど、
たまーに、私の中に何かが降りてきて、
そいつは「試してみようじゃないか!」とささやくのだ。
何かがささやいた結果、買ってきたのは、ユッカルート。
一緒に写ってるトマトはサイズの参考に。
観葉植物にユッカの木というのがあるけど、おなじものなんだろうか。
分厚い皮を剝いてみると…中から出てきた身の部分は何かに似てる。
ちょっとデンプン質の白っぽい、粉っぽい感がある。
火が通ってれば食べられるだろうという信念のもと、レンジでチンする。
おや、うっすら透明感が出て、見た感じ、お芋のほっくり感。
味は多分、長芋の、ほっくりちょっとねっとりした感じ。
醤油たらして食べたら美味しいんでないかい。
どこかかすかにえぐみがある。でも気になるほどではないかな。
端っこが筋っぽくて食べられなかったので、切り落とし、味見した後の残りはその日のお味噌汁に入れてみた。
悲しいかな豚肉鶏肉の区別がつかない息子らのことだ。
馴染みのないものを入れたところで気がつかないだろう。
次男がお箸でユッカルートをすくって「…?」な表情をした以外は誰も何も言わなかった。
きっと彼は「じゃがいもかと思ったらちがかった」程度だと思う。
普通のアメリカのスーパーですら、Japanese Yumという名の元、立派な長芋が売られている昨今である。
ユッカルートをリピ買いするかどうかは、微妙な判定だ。
以上、ユッカルートでした。